PHV車の燃費?:Volvo S60 T8 Polestar Engineered

Volvo S60 T8 Polestar Engineered という車があります。
この車は、PHV車であり、デフォルト設定のHybridモードではエンジンとモーターが多様な振る舞いをして まるで1つのパワーユニットのように駆動する。

そこで、正確には難しいのだが このパワーユニットのガソリン燃費を計測してみた。まぁ、燃費を気にするような趣きの車ではないのだが、性能としての興味からである。

実はカタログスペックには燃費の記述がある、13.6km(WLTC)、ただしPHVは運転や走行条件で燃費は大きく変わる…一般的ハイブリッド車よりもモーターの関わり方が大きいので、メーター表示の燃費数値は走っていてコロコロと変化するのだ。そこで、日常的な走行の実際はどうなの?という観点の実験計測をしてみたわけである。

【燃費計測実験レポート】
前提条件:外部充電しない状態でのガソリン燃費

[Hybridモードでの燃費概要:]
●市街地走行: 約6km/L   (短距離の買い物などのみ約1週間累積:自己充電off)
●高速路走行: 約15km/L  (高速道路を巡航走行:自己充電off)

[日常の平均燃費:]
●約10km/L (月1回程度の長距離走行あり)

[高速道路の走行時:]2パターンの実験(高速道路を距離140km走行で燃費計測)
a)往路70kmをハイブリッドモードで走行
b)復路70kmをハイブリッドモード + 自己充電on で走行 →つまりエンジンで常時充電しながら走るわけである

燃費計測
a)燃費14.6km/L
b)燃費12.1km/L + 蓄電21km相当 = 実質燃費15.7km/L = (70 + 21)km ÷ (70 ÷ 12.1)L
→b)の場合の実質燃費は、70+21=91kmの走行燃費ということになる

この計算結果からは、高速走行時に充電するのが燃費的に良さそうだが、あくまで実験計測であり変動要素も多い。
*エネルギー保存法則からするとa)とb)は同じハズですが…
b)の蓄電走行量は走行条件で大きく変わるし、またa)も純粋にエンジンのみでは無く登り坂などや追い越しではモーター駆動が発生する可能性がある。
PHV車の正確な燃費計測は難しい…

ちなみに
最悪の燃費:5km/L →短距離移動のみ加速モード設定(Polestarモード)
最良の燃費:18km/L →長距離200km高速道路Hybridモード(AutoDrive)

走行!Drive Mode: Volvo S60 T8 Polestar Engineered

Volvo S60 T8 Polestar Engineered という車があります。
TwinEngineと呼ばれるエンジン+モーターのドライブトレインを操るために、ドライバが自分で選べる「ドライブモード」がある。

【日常的おすすめドライブモード】
●ちょっと出かける、買い物など
→ほとんどはHybridモードでおまかせ、もし到着地で静かに走行したい場合はそこまでの道のりで充電ONし到着地でOFFする
●遠出する、高速道路で観光地など
→高速にのったらPolestarEngineeredモード+充電ON、追い越しが快適 & 到着地では充電されたバッテリーでHybridモードにて静かに走行
※ここでは充電設備を自宅に持たない前提である(マンション住まいなので…)

【特殊な状況とか気分でモード変更】
●雪道とか路面状況の悪い時とか=四輪駆動モード
●とっても静かにモータのみで無音で走りたい/ECO走行したい=ECO運転モード、実はモータ加速のみでの0-100kmがどんなものか感じたい時もこれ!
●峠道ワインディング攻めるとかサーキット走行とか=PolestarEngineeredモード

【ドライブモードの振る舞い】
Constant AWD:四輪駆動: 常に4輪駆動する、雪道とか路面状況の違う段差とかで便利
Pure:ECO運転: 基本はモーター走行(120km/hまで)、エアコンもECOモードになる
Hybrid:日常の運転: 状況で変幻自在にエンジンとモーターが切り替わる、急加速しなければ60-70km/hあたりまでモーターのみ走行、バッテリ残量が減るとエンジンのみ走行
Individual:運転嗜好: 自分で好みのモード設定可能、設定自由度は高くないので走行=PolestarEngineeredでメーター表示=Hybrid同等設定とかだろうか
PolestarEngineered: 常にエンジン起動+モーターで加速が最高、巡航走行と自動認識するとエンジンのみで走行

【変幻自在なHybridモード】
・バッテリ残量が十分あればモーターのみの走行、しかしアクセルを強めに踏むとエンジンが起動し(ちょっとタイムラグあり)TwinEngineの強烈加速を体感できる。
・バッテリ残量が少なくなるとエンジン起動が頻繁発生する、が、注意しないと切り替わりは分からない、そのうちにメータ残量でバッテリ0となるとエンジンのみ走行、しかし、必要な場面では再びモータも加わってくる。
・充電ONにすると、基本的に前輪エンジンだけになり、エンジン回転→充電、回生ブレーキ→充電、という2種類の充電が行われる。15分も充電走行すれば5km走行可能くらいには充電される。
・外気温が零下でマイナスとなるときにスタートすると、バッテリ残量があってもエンジンが起動する、しばらくして暖まったら?通常のHybrid走行に戻るようである。
・ちなみに、バッテリー残量メーターが”0″となっても、実際には常時20%残量確保しているらしく、モーターを使うドライブモードに切り替えても問題ない。
・しばらくして分かったことであるが、バッテリ残量が”0″になってエンジン駆動で走行していると たまに前部モーターで充電が行われている、最小限のバッテリ確保のためであろう。

基本的にHybridモード走行で 全ておまかせ!…なのだが、ドライブモードや複雑精緻なドライブトレインを知ってしまうと…どうしたらどうなる?何がどう変わる?と好奇心で悩むことになるだろう。しかし、そういうのが好きな種類の人物がオーナーなのであろう、たぶん。

駆動!Drivetrain: Volvo S60 T8 Polestar Engineered

Volvo S60 T8 Polestar Engineered という車があります。
エンジンとモーターを合わせて1つの動力源にしたかのようなTwinEngineと呼ぶドライブトレインは、かなり精密にまた複雑に制御されている。

このTwinEngine機構のそれぞれを見てみると、凄い仕掛けが「てんこ盛り」である。
まずは、前輪を駆動するエンジン部分、この塊部分にはDOHC2000cc直4エンジンにスーパーチャージャーとターボチャージャーが組み込まれている、さらにスターター機能と充電機能の役割のモーターがシャフト直付けで存在する。もうこの部分だけで “燃+電” の新しい動力源である、実際にHybrid走行してみると、動き出しは後輪の電気モーターでスタートし、途中で燃料エンジンに切り替わる時は かなり注意しないとわからない、たぶん、このシャフト直付けモーターのおかげだろう、後輪モーター走行時に前輪スターターが一瞬駆動モータのように振る舞ってエンジンが起動する、当然、前後トルクと回転は自動制御されている、ということだと思われる。

Inline4-DOHC2000cc + Turbo + Superchager + Motor-Directly attached to the shaft

車両センター部分にはリチウムイオンバッテリー(11.9kWh 350V, 満充電距離=48km)が載っている。前輪と後輪の間に動力伝達シャフトは存在しない、しかし、電子制御によるAWD(e-AWD)で4輪駆動の仕組みを持っている。

後輪は、モーターで駆動される。このモーターだけで街中の信号停止からのスタートは必要十分な加速である、もしエンジンも起動するようなダッシュ加速であれば、それはシグナルレースみたいな飛び出し…だろう。このモーターは回生ブレーキとして充電にも利用される、この回生ブレーキとディスクブレーキとの協調は違和感なく、これもメーターを見なければ境目(強い踏力だとブレーキのみに変化)に気づかない。

Rear Motor

この統合されたドライブトレインからのパワーは、日本製トランスミッション8速ATによりタイヤに伝達される、タイヤは軽量な鍛造アルミホイールに装着され優秀なサスペンション(Ohlins)に支えられ、強力な制動力がゴールド塗装ブレーキ(Brenbo)に存在する。

この複雑な機構のドライブトレインからの出力パターンをドライバーが選べる「ドライブモード(Drive Mode)」というのがあり、シンプルに走行を楽しむ/用途で切り替えることができる。この車の構造の中身を知ると、いかに複雑なシステムを 簡単な操作に仕上げているか分かる。

剛柔!Damper: volvo S60 T8 Polestar Engineered

Volvo S60 T8 Polestar Engineered と言う車がある。
日常的な足としての快適性があり、さらにスポーツ走行の楽しさも持っている。
全自動メカニズムでの走行は面白い、しかしマニアックなマニュアルな仕掛けはさらに面白い。

幅広扁平タイヤを履いてはいるが、普段使いでも快適なセッティングがある。剛性の高いシャーシ&タワーバーにしなやかなOhlins製ダンパーの組み合わせは、カチッとしてるが柔軟に段差吸収する気持ち良い乗り心地である。
さらに硬めなセッティングにすればハードなスポーツ走行が楽しめるというマニアックな(欲張りな)車である。

OhlinsサスペンションのDumperセッティングは以下
(Volvo公式情報は見つからなかったが多くの試乗記に記載があるので確かだろう)
・工場出荷: 前6 /後9
・Perform: 前2 /後4
・Comfort: 前12/後15
※上記数字は、Ohlinsダンパー上部のノブ(イエローゴールド)を、最も硬めに閉めた位置、から緩めるクリック数である :クリック=ノブを回すとカチッと止まる位置

実は、日本での納車時は、Comfort: 前12/後15 となっている様子で、このセッティングは街中でも使える硬さである。ただし、路面のあまりよろしくない舗装路やマンホール段差、高速道路の継ぎ目凹凸などは「コン コン..」という突いてる感じがお尻に来る。不快ではないが高速を長時間乗っていると少し気になる。
そこで、普段使いとして、前15/後18というセッティングで現在は走っている。これがなかなか良い感触である。カチッという感覚は残してて、でも段差は過剰には拾わない、という感じ。

いずれ、峠を攻めるとかサーキット走行とかでは Perform:前2 /後4 を試す予定。
(後輪のセッティングはジャッキアップ必要:ノブに手が届かない…XC60 Polestar Engineeredなら そのままOKなのだが)
そういえば、PerformセッティングでDriveModeを”Polestar Engineered”にすると、テールがドリフトするらしい(わずかだけどESCが解除されるという話)

この足回りを含め、この車を駆動するドライブトレイン(Twin Engine)が仕掛け的に凄くて、先端テクノロジー車を簡単に操れる(操った気分になれる)のは面白い。

メカ!Mecha: Volvo S60 T8 Polestar Engineered

Volvo S60 T8 Polestar Engineered という車があります。
そこに組み込まれた「仕掛け」は、特に大袈裟な宣伝もなく当たり前のように存在する。使えば分かる、というメッセージなのだろう。

納車以降で発見した自動制御な仕掛け。
(よく知られている衝突回避とか自動追従とか障害物検知とかは除く)


(a)ラジエター前の自動開閉シャッター
(b)コンピュータ(CPU,GPU)冷却ファン
(c)自動灯火制御:Active HighBeam
(d)エキゾーストフラップ:エンジン回転/速度で開閉:エキパイ覗くと見える
他にも まだまだ(パンフレット・マニュアルに書いてない)知らない仕掛けがあると思われる。

また、日常使いの便利な仕掛けも気が利いている。トランク前で足キックすると自動オープンは かなり便利!、トランク内側のボタンを押してから閉めると全てロックかかるとかも便利!(荷物出して車から離れる時)、ただ、このロック指定ボタン、納車時にはディーラーの人たちでさえ ボタンの使い方が分からなかった…ダミーなんじゃない?という話もあった…(V60とかXC60だと電動クローズボタンなのでそう思ってしまう)、これまたマニュアル探しても見つからず、実はボタンを押してから その後に手動でトランクを閉めるとロックする、という仕様はネット検索して初めて分かった。(S60 T8だけの仕様かもしれない)

自動な仕掛けとともに、ちゃん手動の仕掛けも準備されている。自分でセッティングを変えてあれこれ試したい、自分好みにしたい、というマニアックな車である。